Misa’s Mindfulness Blog

心理カウンセラーが日英中のパワーワードをご紹介します。

<中国語12>若い時の苦労は買ってでもせよ

コロナウィルスの次は、鳥インフルエンザ・・・2020年が始まってまだ1か月しか経っていませんが、次から次へと悪いニュースが舞い込んできて心が疲れてし舞いますよね。色々な予想もしてないことが起こると、ついビックリして過剰に反応してしまいがちですが、正しい情報の選択をし、常に自分の心と向き合う時間を持つように心がけましょう。

前置きが長くなりましたが、私は祖母と一緒に住んでいた時期があり、常に『若い時は沢山苦労をしなさい』と言われて育ってきました。その時は『できれば苦労しない道を進みたい』と反感心をもっていたのですが、30歳になった今、完全に賛成という訳ではないものの、苦労したことで得られるものを少しずつ分かってきた気がします。

本日は「若い時の苦労は買ってでもしろ」ということわざの同じ意味を表す中国語の俗语(ことわざ)のご紹介です。ことわざは、その時代の教訓知識・知恵を含んだ世代から世代への教えのようなもので、経験と知識の共有により長い年月をかけて形成されるため、とても説得力がありますよね。その中の1つでも国を超えて共有ができたら素敵だなと思います。

 

 

 


 

1. 本日のMindfulness word

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中国語

寧吃少年苦不受老來貧

níng chī shào nián kǔ bù shòu lǎo lái pín.

 

直訳:老いてからの貧乏より、少年時の苦労の方が良い。

日本語意訳:老いてから貧しくなるくらいなら、若い時に苦しさを経験したほうが良い。

 

2. 賛否両論の『苦労はした方が良い』を考える

苦労の種類ーお金と精神

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『苦労』には大きく分けて2つのパターンがあります。

1つ目は、金銭環境といったような所謂理的な部分で、自分では変えようがない部分です。例えばシングルマザー・ファーザーのような本来2人で行うことを1人で行わんなければいけないことにより、金銭的や環境面で強いられる苦労のことを指します。これは自分ひとりで劇的に変えることは難しく、色々な要素が複合的変化しないと変わらないため、物理的な苦労ととらえます。

2つ目は、物事に対して思い描いていることと違うことが起こることにより、心が「苦しい・辛い」と不快に感じる精神的な部分による苦労です。

この2つのパターンのうち、先祖代々ことわざとして言い伝えられている『買ってでもする苦労』とは後者の精神の苦労のことを指します。

 

『精神の苦労』から得られること

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人が『幸せ』と感じるような嬉しい、楽しいといった感情は、苦しい、辛い経験が根底にあることがあります。苦しい経験を経て初めて幸せだと思えるような価値に気づくことは私たちの周りに沢山存在します。

例えば、普段とても健康な人が病を経験すると「健康であるありがたみ」に気づくことができ、何気なく生活していた毎日に感謝をするようになります。震災で家族がバラバラになってしまった経験がある人は「家族がいることの幸せ」に気づくことができ、家族と一緒に過ごす時間がかけがえのないものと感じるようになります。このように人は苦しい苦労や経験をするからこそ、楽しい、嬉しいことの価値が分かるようになるのです。

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また、苦しい状態を身をもって理解することによって、同様に苦しんでいる人に対して手を差し伸べることができるようになります。周りを助けるだけでなく、苦労に対して目を背けずに向き合うことにより、自分自身を見つめなおすことができるようになりますし、何より物事に対して感謝をするという場面が多くなります。

それが若ければ若いほど、向き合う時間苦しみを乗り越えるまでにかかる時間を確保することが可能となり、苦労したことによって得られる優しさや、自分自身への自信をもって大人になる方が幸せになれるので、苦労は若い時にしろということわざが言い伝えられてきたのだと思います。

 

若い時にした方が良い苦労

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 私が「若いうちにした方が良い」と思える苦労は人間関係での苦労です。もちろん人間関係に何も問題なく過ごしてきた方が楽なのは当たり前です。しかし、社会に出ると自分と合う人ばかりではないですし、嫌な同僚、苦手な上司といった人達と関わらなければいけないこと場面は沢山あります。

人間関係での苦労の原因を突き止めていくと、自分が相手に期待をしているから生じる『エゴ』によるものある事がほとんどです。苦手な同僚に対して“期待なんてしていない”と思う方もいるかもしれませんが、そもそも「苦手」と思うのはなぜでしょうか。それは自分の思っているような返しや、態度を取ってくれないから「苦手」と思うということはありませんか?

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そうであれば相手の言動に期待するのをやめれば良いのです。自分が相手に対して期待をしなくなると、自然と相手の言動に対して「嫌だ」とか「苦手だ」といったような感情が消え、どのように対処するのが良いのかわかってきます。

世の中には自分とは違った考えを持つ人ばかりです。むしろまるっきり自分と同じ考え方を持つ人を探すだすことの方が困難です。人間関係で沢山悩んだのち、その悩みがエゴによるものであることを理解するといった過程の苦労は「若いうちに経験したほうが良い苦労」に分類されると思います。

 

3. まとめ

祖母から言われ続けてきた「苦労は若いうちに買ってでもしろ」という言葉は、30歳になった今ようやく意味が分かるようになってきました。本当の意味が分からないと、ただの神論のように聞こえ、誤解されやすいことわざです。

若い時の精神的な苦労は、近い将来自分だけでなく、自分の周りの人にも良い影響を与えます。苦しみの佳境にいる時は、なかなか理解し難い考え方かもしれませんが、それが1年後、5年後、10年後になった時に「あの時苦労してよかった」と思える日が必ず来ますので、信じて自分と向き合うようにしましょう。

 

 

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