<英語①>善を知る/Acknowledge the good

さて、本日から英語のMindfulness wordの連載を開始します。

外国に住んでいた経験や、普段から外国の方と接する機会が多い筆者が、この言葉こころに響くな、マインドフルネスになれるなと思った外国語の言葉や文章を日本語に意訳し、その言葉の深い部分を解釈しご紹介していきます（中国語と英語しかできないので、この２つの言語がメインになるかと思いますがご了承ください）。

Mindfulness(名) : 自分の身体や気持ちの状態に気づく力。注意を向けること。

1. 本日のMindfulness word

英語

"Acknowledging the good that you already have in your life is the foundation for all abundance." －Eckhart Tolle.

Acknowledge(動) : 理解する

Foundation(名) : 基礎、基盤

Abundance(名) : 豊かさ、豊富　(類) wealth, plenty 

日本語意訳

"自身の人生で既に持っている善を認めることは、すべての豊さの基盤となります。"

2. 意味を深堀りして理解する

既に持っている「善」とは

少々倫理学的な話になりますが、ここでいう"善"とは中国の性善説にもあるような"人間の本性は基本的に善である"という観点からの"善"だと私は理解しています。

善には４つの概念が存在し、①他者の苦境を見過ごさない心、②不正を羞恥する心、③謙虚である心、④善悪を分別する心で構成されます。私自身に置き換えて考えたときに、例えば①人を哀れむ善では、友人の父親が癌になってしまった時に友人を心配し、声をかけるといった行為が浮かびました。

人はみな無意識のうちに心の中に"善"を持っており、それが色々な場面で自分の思考に姿を現し、実行しているものなのです。それを自身が気づくことによって、自分及び他人へも思いやりを持ち、幸せになるというのが、この言葉の極論だと私は思います。ただ、誤解していはいけないのはここでいう"善"はあくまで見返りを求めない、自然に湧き上がってくる善だということです。

豊さとは何か

個人的な解釈にはなりますが、心の豊かさは自分を認めているか否かということがとても大切だと思います。以前の記事にも記載した通り、現代のように色々な情報が交錯している世界で、私たちは他人と比較することをしてしまいがちです。あの人は結婚して子供がいていいな、収入が多くていいな、可愛い・かっこよくていいな・・・など色々な観点から比較をし、自分に対してネガティブな感情を持つことがあると思います。自分を認めている、自分を大切にできている人は、自分に対して十分な気を配っているので、外部の情報に振り回されることがありません。

自分本位は、悪い意味で使われるが多いですが、私個人的にはとても素敵な言葉だと思います。自分を大切にしていれば、周りを思いやる善の心が自然と出てくるものです。自分を大切にでき、周りにも気を配れるようになると、心は豊かになるというのが、この言葉の意味する部分だと理解しています。

自分の良いところを感じる

自分の良いところって何でしょうか。なかなか思いつかないという方は、４つの善を考えてみましょう。４つ全部を考えると大変なので、１つでも自分が思いつきやすいことを考えてみるのも良いかもしれません。心がつらくなった時に、自分の良いところを認識することは心理療法でも実践されています(”Solution Focust Aproach”と心理学では呼びます)。人はみな、生まれながらに善を持っており、長所がたくさんあります。その長所を自分でも気づいてあげることで、ご自身をもっと大切にしてあげましょう。

3. まとめ

今回は、Eckhart TolleさんのMindfulness wordを私なりの解釈でご紹介しましたが、倫理学的な解釈をしなくても、"自分が既に持っている良いところを認めてあげることで、人生は豊かになる"という言葉は、そんなに理解するのが難しいことではないと思います。日々生きる中で色々な感情を持つことがあると思いますが、まず自分を第一にいたわってあげましょう。それができれば、その先には他人への気配りや優しさなど豊かな人生につながるヒントが見えてくるはずです。

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